この記事でわかること
- ネットワークを使うと何が変わるのか
- 「リソース」という言葉の意味と英単語の成り立ち
- 日常の例からネットワークの働きをイメージする方法
- コンピューターネットワークで共有される代表的なリソース
- ネットワークが生活や仕事の動きをどう変えるのか
- ネットワークが広がることで生まれる新しい使い方
はじめに
前回の記事では、 「ネットワーク」 とは何かを以下のように解説しました。
- 「ネットワーク」とは、複数の拠点がつながり、何かが行き来できる「つながりの構造」のこと
- 現代では「ネットワーク」といえばコンピューターネットワークを指す
もちろん、ネットワークはただ機器をつなぐだけの仕組みではありません。ネットワークを構成することで享受できるメリットがあるはずですね。
今回の記事では、 ネットワークの本質 について解説します。
ネットワークにつながると何が変わる?
ネットワークを構築・利用するメリットは、離れた場所にあるリソースを利用・共有できること であると説明されることが多いです。
さて、ここでいう「リソース」とは一体どのような意味でしょうか。イメージしやすいようにわかりやすく説明していきましょう。
「リソース」ってどういう意味?
リソースは英語で “resource” と書きます。日本語では「資源」「材料」と訳されることが多いですね。
英英辞典の Cambridge Dictionary では、次のように説明されています。
“something that a country, person, or organization has that they can use”
(国・人・組織が持っていて、利用可能なもの)
(出典:Cambridge Dictionary)
少々漠然とした意味を持つ言葉です。
身近なネットワークを例に、リソースという言葉のイメージをもう少しつかんでみましょう。
身近なリソースの例:物流ネットワークの商品
スーパーに毎日並ぶ野菜やお肉は、物流ネットワークにおけるリソースです。スーパーの従業員が全国の生産者のところへ品物を取りに行かなくても、物流ネットワーク(トラックや倉庫を結ぶ仕組み)を通じて商品が手元に届きます。
生産地と消費地が離れていても、商品が手に入る状態を作り出しているのが物流ネットワークです。冬に夏野菜が食べられるのも、ネットワークが地域や季節の差を埋めているからです。
身近なリソースの例:放送ネットワークの動画
テレビに映像が映るのも、放送ネットワークでリソースを共有しているからです。ここでのリソースは、テレビ局が持っている動画データです。
放送局は一つの電波で番組を送信し、何百万人もの視聴者が同時に受け取ります。視聴者それぞれがテレビ局に出向かなくても、放送ネットワークを通じて番組を見られます。
身近なリソースの例:電力ネットワークの電気
発電所は遠くにありますが、家庭には電気が届きます。送電線というネットワークがあることで、離れた場所の電気を使えるようになります。これが電力ネットワークにおけるリソースです。
生活のあらゆる場面で電気が使えるのは、このネットワークが電力を供給し続けているからです。
コンピューターネットワークのリソース
ここからは、コンピューターネットワークで扱われるリソースを見ていきます。
プリンターなどの機器
PCで印刷したいファイルを選んでプリンターから出力できるのは、プリンターというリソースを利用しているからです。データが入ったUSBメモリをプリンターに直接挿入しなくても遠隔で印刷が可能です。
また、オフィスでは社員全員に1台ずつプリンターがあるわけではなく、1台を複数人で使うのが普通です。この場合、 リソースを共有 していることになります。ネットワークがあることで、それぞれのPCから同じプリンターにデータを送信・印刷ができます。
ストリーミング動画
YouTubeで動画を見るとき、動画データはあなたのスマホやPCの中にはありません。これは、YouTubeのサーバー(Googleが管理するコンピューター群)から、 動画というリソース をネットワークを通じて受け取っていることになります。
ポケモンのデータ
もっとシンプルな例として、ゲームボーイ同士を通信ケーブルでつないでポケモンを交換するときも、 ポケモンというデータ(リソース) を共有しているといえます。昔の話かもしれませんが、ゲームボーイ単体ではポケモン交換はできませんでした。通信ケーブルでゲームボーイ同士をつなぐ、つまりネットワークを構成することで相手のゲームボーイの中にあるポケモンデータを手に入れることが出来たわけです。
ネットワークが生み出す変化
ネットワークがあることで、次のような動きが生まれます。
距離を気にせず使える
物理的に離れた場所にあるリソースを、手元から操作したり受け取ったりできます。YouTubeの動画サーバーは海外にあることもありますが、日本にいながら再生できます。
複数人で同じものを扱える
1台のプリンターをチームで共有したり、同じファイルを複数人で編集したりできます。人数分の機器を用意しなくても済みます。
同時に情報を受け取れる
テレビ放送のように、一つの発信源から大勢が同時に同じ情報を受け取れます。
作業を分担しやすくなる
共有フォルダにファイルを置くだけで、担当者が別々の場所から同じ資料にアクセスして作業を進められます。
管理をまとめてできる
データを一か所のサーバーに集めることで、バックアップや更新を一括で行えます。各自のPCに分散しているより、トラブルへの対応が楽になります。
ネットワークが広がることで生まれる新しい使い方
ネットワークは、「つながる範囲が広がること」でまったく新しい使い方を生み出してきました。
インターネットが普及する前、企業内のネットワークはその会社の中だけでつながっていました。このような社内限定のネットワークをイントラネット(intranet)といいます。“intra-” は「内部の・内側の」、“net” は「ネット・ネットワーク」という意味です。当時は外部とデータをやりとりするためにフロッピーディスクや電話を使っていました。
インターネットが広まることで、世界中の機器が一つのネットワークでつながり、電子メールやウェブサイトという使い方が生まれました。さらに、スマートフォンやIoTの普及が、ネットワークの範囲をもう一段広げています。
IoTは “Internet of Things” の略です。“Internet”(インターネット)、“of”(の)、“Things”(モノ)を組み合わせた言葉で、「モノがインターネットにつながる」という意味です。冷蔵庫が食材の在庫を管理したり、スマホで家の鍵を遠隔で操作したりできるのは、これらのデバイスがネットワークに参加したからです。
つながる機器が増えるほど、リソースとして扱えるものが増え、できることが広がります。ネットワークは単なる接続の手段ではなく、新しい動きを生み出し続ける土台です。
まとめ
- ネットワークは、離れた場所にあるリソースを利用・共有するための仕組みです。
- リソースとは「持っていて使えるもの」のことで、プリンター・データ・サービスなどが該当します。
- 物流・放送・電力・電車・郵便など、日常の多くがネットワークによって成り立っています。
- コンピューターネットワークでは、プリンターやデータ、アプリケーションが代表的なリソースです。
- ネットワークが広がるほど、利用できるリソースが増え、できることが広がります。
生活の中で「これはどんなリソースをどんなネットワークで使っているのか」を意識してみると、ネットワークの働きがはっきり見えてきます。